TK: All right man. Much like Beyoncé said, "this grand finals is a sweet dream or a beautiful nightmare". We're about to find out which one it is.
D1: Hahaha here it is.
bracket: トーナメント表, winner[loser] side: 勝者[敗者]側, grand finals: 決勝
0:10
TK: Haha, But it's about to be something else, man. Like, Zinoto is on a tear he's been playing out of his mind today. He lost to Dabuz earlier and then immediately came back with a vengeance 3-1 victory over this man and beat his Olimar, beat his Rosalina. It was just, it did not matter what he was gonna do. I mean that was a very dominant last game too but right now we're in the grand finals ANTi..
D1: Oh
play out of one's mind: (いい意味で)イカれたプレイをする, beat:倒す, dominant: 圧倒的な
0:29
TK: I mean he(Zinoto) started nice but ANTi started a fire on right back.
D1: And that's just what Mario's all about, right? You can have a lead over him, you get grabbed one time, and it's a LOT of damage. Look at ANTi's, like (his) offstage game is pretty good with Mario, too, which could be really rough for Zinoto. He's gonna have to keep his feet on stage, man.
grab:つかむ, offstage: ステージ外での
0:46
TK: Indeed. And now, man, ANTi's on the ground right now looking real good. Hold on?
D1: He looked for a high recovery as a lot of Diddy players tend to go for that. But Zinoto is showing that he mixes it up.
recovery: 復帰, mix up:択をかける。ここで it は recovery を指し、「復帰に択をかける」を意味する。
0:58
TK: And sometimes, I mean, I understand like going low Diddy can be risky at times, especially when someone could just snipe you with a fire ball but you know, the high recovery is, if its read, just as risky.
D1: Oh I did like..
TK: That man is bouncing that on the shield, let's go.
D1: I did like ANTi's DI after the Up smash as well. DI'ing in sometimes you could potentially avoid the last hit. I've learned from Larry Lurr.
TK: Indeed. Definitely saw earlier today too, man. A lot of people DI'd behind Diddy and avoided the last hit, just barely but still getting it.
DI: ベクトル変更。DI'ing のように動詞でも使う。 DI in で「内側(相手のいる方向に)ベクトル変更する」 up smash: 上スマッシュ
1:25
D1: Or if they do get hit, somehow they just... Look, oh oh. And interesting thing ,too, about ANTi, you know, back in the Brawl days he was definitely known to be one that was great against Diddy, you know. He knew what to do with items, right? Like, if you look at ADHD, a great Diddy player.. Oh?
TK: What a tech!
tech: 受け身
1:43
D1: He was good at dealing with items as well. So this ain't new to him, if you know what I'm saying.
TK: Can't get that one right there just a little bit too far, also good DI from Zinoto and great punish as well.
D1: Forward throw?
get:(バースト技、コンボ、復帰阻止などを)決める。ここでの that はANTiの空前メテオのこと。punish: 相手の甘い行動を狩ること全般を指す。ここでは相手の空前透かしへの「反確」のこと。forward throw: 前投げ
1:54
TK: Yeah we're out, man. Brett Favre in the building. Touch down! Let's see what he can do. I think he can take a stock off before it takes too long. He's got 116 and UP SMASH. Let it ring and he's gone. Good stuff right there by ANTi. Reverse up smash, too, to get a hit earlier.
good stuff: なんにでも使える褒め言葉。「良いプレイ」程度のニュアンス。reverse: 反転の、振り向きざまの。その他吹き飛ばし方向が通常と逆のものも reverse ◯◯ と表現する。
2:08
D1: Oh and Zinoto out there trying to ? on him. Nice! He waited. That footstool allowed him to get out of the situation.
footstool:踏みつけ
2:22
TK: Here we go, down throw? Oh footstool, Ohhhhh WHO DOES THAT?! Let's go Zinoto! Show me something new every day.
D1: Showing that, this, this Diddy, he is the realest Diddy man. One of the realest.
TK: Some good damage off that one, too.
2:41
D1: That down tiltto down smash pushed ANTI all the way to the corner of stage. It's getting real scary right now for ANTi. Oh-oh?
TK: Down.. oh okay let's monkey-flip right in the space right there.
down tilt: 下強。to: 〜からの。コンボや連携技をつなぐときに用いる。monkey-flip:(ディディーの横B)モンキーフリップ(を使う)
2:57
TK:The kong's chasing around banana trying to dance around banana as well and there is the..
D1:Ohhh
TK: All right does it, it just does it. Banana, d-tilt f-smash. He was so close to the ledge like there was nothing that he could do about it.
there is: 「〜が決まる」といった意味合い。d-tilt (down tilt), f-smash (forward smash) のように方向を表す語を省略することがしばしばある。ledge: 崖
VoiDシークがfallnのロゼッタを3-1で倒し、次の試合はにえとの vs sajとなる。昨日ESAMを破った地元フロリダのベヨネッタ使いsajに対しにえとのディディーは1ゲーム目を手堅く制する。だがsajもバナナ転倒にウィッチタイム(下B)を当てるプレイや1.1.5時代をほうふつとさせる空中コンボを決めてくらいつく。不運な自滅も響き勝負は第5ゲームにもつれこむ。ダックハントでのラストストックの戦い、にえとのが崖際でジャンプを消耗したところにsajが猛烈な低空復帰阻止でたたみかけ、にえとのは2-3で惜しくも敗北を喫しベスト8入りを逃す。
そして大会は残るベスト8入りを決める敗者側ラウンドへ。Falseシークが他のキャラに比べ良好な仕上がりをみせてsajのベヨネッタ/ピーチを3-1で撃破。続くNAKAT vs HyugaでNAKATはトゥーンリンクのコンボを警戒してかネスを選択して闘う。各ゲーム健闘を見せるNAKATだがどのゲームも最後の一撃を当てるのはHyugaのトゥーンリンク、ストレート勝利でメキシコ代表がベスト8入りを果たす。
第1戦は勝者側準優勝、最近ではおなじみとなりつつあるHungrybox vs SFATとなる。直近の『Low Tier City 4』でもフルセットにまで持ち込んだだけに今回も堅実なゲームプランと針の穴を通すような復帰でじわじわとHboxを削る。しかしまたしてもストックリードを活かせず、重要な場面で決め切ることができないSFATフォックスはゲームを奪うことなく敗者側に送られてしまった。
敗者側準々決勝SFAT vs ShroomedではSFATが怪物じみた潜在能力を遺憾なく発揮する。対シークのゲームプランは完璧といったところか、ヨッシーストーリー、戦場、プププランドでも終始安定してShroomedをリードする。結果3-0で悠々とShroomedシークを粉砕したSFATが敗者側準決勝への 切符をいち早く手に入れる。
諸事情により(気になる人は「Mew2King catfish」で検索)棄権を表明して撤回に至ったMew2Kingであるが、コンディションは至って好調のようであった。ベテランアイクラ使いChudatを下し、続いて相対するのは『Get On My Level』で敗北した中米出身のファルコン使いn0ne。そんな彼に今回は2-0でリベンジを果たすと、続いてShroomedとのシークミラーも3-0のストレート勝利を飾り悠々とベスト8進出を決める。一方Hungryboxはベスト8がかかる試合でマルス使いPewPewUと当たり、フルセットの激闘を鋼のメンタリティで攻略してみせた。またSFATもThe MoonやWizzrobeを下し勝者側ベスト8へ。
約2ヶ月ぶりにメジャー大会に姿を見せたPlupも堅調に勝者側を勝ち進み、3-0でDruggedfoxのフォックスを破ってベスト8に入る。なおこのセットは彼のフォックスを観ることが出来る珍しい機会だった。珍しい機会といえば敗者側Nintendude vs Swedish Delightでは、高度な心理戦の末ピーチミラーが繰り広げられる不可解な状況に。その後Nintendudeはメインのアイクラに戻ったがSwedish(シークメイン)はピーチで続行し、結果勝利を収めた(ピーチ対アイクラはピーチ有利とされるためアイクラにピーチを当てるのは合理的ではある)。
彼はこの後敗者側で勝ち進み無事ベスト64に進出した(予選最終戦も非常に接戦だったがZeRoが紙一重で制した)が、頂点までの道のりは険しいものとなるだろう。しかし彼は極度のプレッシャーにも決して屈しない精神力の持ち主である。実際昨年の『The Big House 5』でも予選で敗者側に落とされてから立ちはだかる有力選手達を次々なぎ倒し優勝まで持って行ったこともある。この段階で「彼の時代は終わった」などと嘆くのはあまりにも時期尚早であろう。
エントリーしていなかったArmadaに加えLeffen, Mang0も不参加を表明し、さらにMew2Kingも大会途中で棄権したため(その理由はこちらから)例年に比べやや注目度の下がる今大会。とはいえそれでもランキングトップ50名のうち約30名が参加するこのトーナメントが刺激的でないはずはないだろう。SSB4ほどではないが、こちらも先の『Low Tier City 4』で活躍を見せたESAM、Armadaに次ぐとされるピーチの使い手MacDが予選落ちするなどいくつか予想外の展開もあった。
その後『League of Legends』や『Counter-Strike: Global Offensive』のチームが世界的に有名なe-Sports団体Team SoloMidをスポンサーとして獲得するなどどの躍進はとどまるところを知らない--かに思えた。スウェーデン国籍でありながらアメリカのスポンサーから報酬を得ている関係からかアメリカ滞在ビザの取得ができなくなり、その後『The Big House 5』『Smash Summit』『GENESIS 3』など多くの超級メジャー大会に欠場を余儀なくされる。
それまでの間もLeffenは手をこまねいていたわけではなく、カナダで行われ多くのトッププレイヤーを招いた『EGLX(Enthusiast Gaming Live Expo)』や『Get On My Level』に出場し、後者ではなんとMew2King, Armada, Hungrybox, Mang0の4人を下して1位に輝いた。
勝者側準決勝1戦目はHungrybox vs Lucky、はじめの2戦は一進一退の攻防が続きセットカウントも1-1に。だがLuckyフォックスのカウンターピックステージ、ポケモンスタジアムではLuckyの恐れを知らぬ猛攻にHboxプリンはなすすべなくなんと4機残しでLuckyが勝利する。この勢いのままさらに戦場での第4ゲームもリードを許し追い込まれるHboxだが、持ち前の鋼の精神でバーストを焦るLuckyの隙を冷静についてゲームを奪い返す。第5ゲームもラストストックの戦いとなるがここでもHboxの精神力がLuckyを上回り、彼の勝利の雄叫びが会場に響いた。
もう一方の勝者側準決勝はMang0フォックスとWobblesアイクラ(アイスクライマー)の対決となる。Wobblesの名前を冠するアイクラの無限つかみハメWobblingの対策を聞かれて"You just drill"「空下すればいいんだよ」と答えたことで有名なMang0。その言葉の通り空下+リフで効率よくナナとポポを切り離すMang0にWobblesはWobblingに頼らない戦いを余儀なくされる。もちろんそのようなセットアップに頼らずとも戦えるからこそ彼はこの場にいられるのであり、アイクラの長い絶レンジを駆使したトリッキーな立ち回りや流れるような復帰阻止でMang0を苦しませる。だがやはり実力は一歩及ばずか、3-0でMang0が勝者側決勝進出を決める。
『Get On My Level』での勝利を再現するべくMang0はHungryboxと対峙する。だが前回の対決で功を奏したレーザー中心のディフェンシブなスタイルではなく今回Mang0は平常通りのアグレッシブな攻めを展開する。しかしこれがあまりうまくはまらず2ゲームを落とすと一転してレーザー中心にスタイルを移す。だがプリンの上投げをベク変しない、ガードするプリンに上スマを放つ、崖際からプリンの待ち受ける方向に回避するなどHboxのねむる(下B)のセットアップに連続ではまりあっという間にこのゲームも落としMang0は敗者側に送られる。
敗者側準決勝はESAM vs Wizzrobeというおそらく誰も予想しない組み合わせとなった。ここではWizzrobeの計算されたゲームプランにESAMは付け入る隙を見出だせず、苦し紛れに繰り出したフォックスも粉砕され3-0でWizzrobが敗者側決勝に駒を進める。Mang0から何としても勝ち星を得たいWizzyだが相手はファルコンのことは知り尽くした五神の一角であり、それはどう見積もっても容易に成し遂げられるものではない。Mang0がストレートでWizzrobeを下し、Wizzrobeがステージを去る中Mang0はそのままHungryboxを出迎える。
参加した数少ないトップ100ランカーの面々が順当にここまで残った。勝者側はMew2King, The Moon、敗者側はMafia, DJ Nintendoがそれぞれぶつかる。勝者側の戦いは大きな見せ場もなくM2Kが3-0で勝利する。
一方でMafia vs DJ、MafiaピーチがDJフォックスを圧倒する思わぬ展開に。DJの空上をMafiaはコンスタントにSDI(ヒットストップずらし)で拒否、スウェーデン人を彷彿とさせるカブでの狙撃など効率的な復帰阻止を見せてMafiaが2ゲームを連取する。追い詰められたDJはサブのピカチュウにキャラ変更し戦場へ、ラストストックの接戦の末上スマで1ゲームを取り返す。しかしピカチュウにも不安を覚えたのか今度はマリオを選択して姫を倒しに行く。マント(横B)でピーチのカブ(下B)を華麗に処理する好プレーもあったものの最後はDJの自滅によりMafiaが敗者側決勝に駒を進めた。
SSB4 シングルス TOP 8
SSB4の"Apex"を決める最後の闘いはデータスマブラーDabuzと笑顔がまぶしいSuperGirlKelsの対戦で幕を開ける。すま村での第1ゲーム、はじめはお互い慎重に出方をうかがう展開が続くがKelsソニックの空後がDabuzロゼッタを撃墜して均衡を破る。しかしチコの処理に苦慮するKelsは不運な自滅もあり波にのることができない。ホーミングアタック(NB)でのなめらかな復帰で観客をわかせたのもつかの間、Dabuzロゼッタの空下の跳ね返りによりKelsソニックは星になってしまう。終点での第2ゲーム、SuperGirlKelsはもはやチコを無視する勢いで空中機動力を活かしロゼッタに直接猛攻を仕掛けに行く。崖の真下から復帰しようとするDabuzにトランポリン(上B)、トランポリン、下スマというこの上なく美しい復帰阻止を決めるKelsだがその後またしても復帰ミスで自滅してしまう。このように今ひとつ勢いを味方につけられないスーパーガールは大いに健闘を見せたものの0-3で敗者側に送られる。
もう一方の勝者側準決勝はMarss(ZSS) vs VoiD(シーク)、すま村で"Go"がかかったかと思うと全力の殴り合いが繰り広げられる。飛び道具で牽制しあう状況かと思えば目にも留まらぬ近接コンボが展開されるこの試合は片時の油断も許されない。一瞬でも気を抜けばZSSの下スマにかかる、シークの跳魚(下B)が飛び込んでくる、ZSSのGC(ガードキャンセル)上Bに弾き飛ばされる、強化されたシークの下スマに射抜かれる。そして気づけば試合は2-2で最終ゲーム最終ストック、減速することを知らないこの勝負、終わりを告げる鮮烈な赤い稲妻が放たれる--VoiDシークの両腕から。
敗者側Mew2King vs James、クラウドミラーになることが心p..予想されたがJamesはディディーを選択する。昨今の「敗者側M2K」は決して侮ってはいけない。非常に効果的なリミットブレイクおよび無謀にも見える果敢な復帰阻止が光り3-0で敗者側を突き進む。
敗者側準々決勝第1戦は昨日世界を驚かせた対戦のリベンジマッチ、Mew2King vs SuperGirlKelsとなる。じゃんけんでは惨敗したM2Kだが試合に入ると文字通り輝きを放つ。これまでの試合ではむしろリミットブレイクをすぐ解放するスタイルであったが、この試合ではソニックのスピードに対応するためかブレイク状態をキープして戦うMew2Kingクラウド。一方Kels側はこれまで魅せてきたようなキレのある復帰阻止もなく同じパターンのバースト技にも引っかかり集中力が尽きているように見える。昨日の番狂わせの再現はかなわず、Mew2Kingが3-0でリベンジを果たす。
敗者側準々決勝第2戦はにえとの vs Marss、Marssのアグレッシブなスタイルににえとのはなかなか自分の試合を展開できない。バナナでステージを支配したいがMarssは終始完璧な対処を見せ逆に積極的に利用していく。1ゲーム目はその勢いのままMarssのZSSが奪うが、試合が進むに連れて彼の動きはやや緩慢になりミスも目立つように。その変化を見逃すにえとのではなく一気に自分の流れにもっていき続く2ゲームを連続で制す。追いつめられて目が覚めたか、次のプププランドでの第4ゲームはMarssが再び激しいプレッシャーをにえとのに与えていく。にえとのも食らいつき1ストック高%の争い、Marssが崖奪いでにえとのを足場に追いやり先回りで空上を合わせてにえとのを吹き飛ばした。しかしMarssのエネルギーもここで尽きてしまったか、第5ゲームでは甘いつかみすかしを連発するなどらしくないプレイが続き、一方で集中力を保ちきったにえとのが手堅く試合を決めてしまう。
DetonatioN Gamig vs Counter Logic Gamingは村と街で開幕、VoiDはフォックス、にえとのはディディーで参戦する。TANIステップ上強などを駆使しトリッキーな立ち回りを見せるVoiDフォックスににえとのは苦戦、1ゲーム目はVoiDに軍配があがる。フォックスでのライラットクルーズに不安があるのかVoiDはここでまたキャラ変更を行い、今度はシークに切り替える。このゲームもにえとのはバナナを出す暇も少なくなかなかステージをコントロールできない。それでも上強でのバーストなどとても冷静な行動選択でくらいつくにえとの、しかし冷静さならVoiDも負けない。空中で追い打ちをかけるにえとのにカメラ外から空下で奇襲、跳ね返されたにえとのが焦って空中回避するのを待って空上で撃墜する判断力には感嘆せざるを得ない。ついにあとがなくなったにえとのは瞑想モードに入り集中力を最大限に高める。だがそれもこの男の前には意味を成さないのだろうか、このゲームVoiDシークにはもはや一分の隙も見受けられず、3-0で勝者となったのはCounter Logic Gamingの使者であった。にえとの選手はこの種目での自己の海外遠征最高順位(Apex 2015での5位)を更新する3位で大会を終える。
大会の最終戦は再びDabuz vs Voidとなる。VoiDは第1ゲームでフォックス、第2ゲームでミュウツーを繰り出すがやはり力及ばず2ゲームを失い絶体絶命の状況に。そんな中最後に運命をたくしたのは自身のメインキャラクター、シークであった。ここからのVoiDはチコを落ち着いて処理する一方、チャンスがあると見ると危険なロゼッタチコの配置にも関わらず攻めに転じるなど攻守を的確に切り替えていく。そして忍耐強く好機を待ち、それを逃すことなく確実にバーストを決めていったVoiDは立て続けに2ゲームを奪い返し、Dabuz相手に第5ゲームにまで持ち込んだ。しかしもちろんDabuzも勢いだけで押しきれるような相手ではない。戦場という広いステージでシークがバーストに苦しむのを利用し、Dabuzは多少の反撃をおそれずややリスクの高い行動を選択してプレッシャーをかける。事実VoiDは一向にDabuzのストックを奪えず大きなリードを許し、最後はDabuzロゼッタチコの3連弱が大会の終わりを知らせる。セットを落とさずすべてのプレイヤーを下したDabuzはスマブラXやダブルス種目を含めてはじめてApex優勝の栄冠を手に入れた。
Dabuzがルカリオ使いDayを2-0で片付け、次の試合Mew2King vs SuperGirlKelsもMew2Kingが素早く終わらせてしまうだろうとほとんどの観衆が予想していただろう。Mew2Kingが1ゲーム目は奪ったものの試合展開は驚くほど互角。そして次の試合SuperGirlソニックはM2Kクラウドの甘い復帰に横スマを合わせて2つのストックを奪い、観衆の表情は一変する。ライラットクルーズでの第3ゲーム、M2Kも当然先ほどの結果を学習し復帰方法を変化させるも、SuperGirlもまた異なる復帰阻止でM2Kの意表をつく。最後はまたしてもソニックの横スマがクラウドをバーストゾーンに送り込み、カナダの”スーパーガール”が”キング”相手に大金星を挙げた。
続く試合では波に乗るSuperGirlKelsがネスプレイヤーThe Great Gonzalesを3-1で下しベスト8にへの切符を手にした。女性プレイヤーのこれまでのApex最高成績は全種目総合して9位(Crisman, 2009 DXダブルスとXaltis, 2015 X ダブルス)であったため(※)、この時点で最高記録更新が決まる。もちろんこれまでの大会とは規模が違うため純粋に比較はできないが、これだけ上位選手が集まる大会でのベスト8は間違いなく大きな功績である。明日の活躍にも期待したい。
にえとのペアの最初の試練は勝者側準決勝となる。相手は地元トライステート地区のトップランカーコンビMarss/Pugwestを打ち破ったRaptor/Dioペア。すま村での第1ゲーム、Raptorヨッシーのトリッキーな動きに翻弄されたにえとの側は次々ストックを削られ、にえとのが最終ストックで1 on 2(Dioは2ストック)の状況に追い込まれる。にえとのディディーがここからさすがの忍耐力で反撃しRaptorとの1ストック勝負にまで持ち込んだものの最後はこれまた虚を突くRaptorの下Bにより1ゲーム目を落とす。しかしギミックに惑わされ続けるにえとのやうめきではなく、その後は落ち着いた適応を見せて3-1で勝者側決勝へ。
そして勝者側決勝にえとの/うめきvsADHD/Mr. Eが幕を開ける。 ADHD側はADHDディディーがバナナ(下B)や機動力を活かしてステージをコントロールし、Mr .Eマルスが先端の強力なバースト力でキャリーするというゲームプランを確立する。一方にえとの側はなかなか戦い方を見出だせない様子で2ゲームを連取され3ゲーム目もうめきが1 on 2に追い込まれる。しかしMr .Eによる味方を撃墜するオウンゴールがあり1 on 1になるとうめきデイジー(※ピーチ)が巻き返し、パラソル(上B)最終ヒットでついに1ゲームを取り返す。流れが変わりつつある中村と街での第4ゲームは両者譲らずにえとの/Mr. Eの1 on 1となる。緊迫した高%の戦い、バナナによるMr .Eの転倒起き上がりににえとのディディーが下スマを合わせまたもにえとの側がゲームを決める。最終ゲームはADHD側に焦りが見られ、対して落ち着きを保ったにえとの/うめきがディディー横スマ+デイジーパラソルというチームコンボでフルセットを制し決勝に歩みをすすめる。
2セット目は再び終点でスタート、ここでまたしてもVoiD側が並外れた個人技と連携をあますところなく魅せつけ完勝を収める。暗雲が漂う中日本側はすま村でアメリカ側に挑むが、この選択が吉と出る。クラウドが移動する足場で安全にチャージできてしまうことから対クラウドでは避けられがちなステージだが、M2Kがチャージに専念する隙を活かしてVoiDに猛攻をしかける事ができたにえとのとうめきがこのゲームを制した。続くライラットクルーズでの第3ゲーム、一進一退の攻防が続くが徐々に日本側がリードを取り、VoiDとの2 on 1で少しヒヤリとする場面もあったがしっかりと勝利、優勝に王手をかける。しかし安々と勝利を明け渡すチームアメリカではなく、ライラットクルーズで1ゲームを奪い返すと勝負はクライマックス、最終セット最終ゲームへ。にえとの/うめきは先程勝利したすま村を選択し、最終戦とは思えないほど落ちついたプレイで力強い立ち上がりを見せる。にえとのを起点としたチームコンボが次々に光り、最後もディディー空上+デイジーパラソルが美しく決まると、日本の刺客がGENESIS 3に続いて北米の地でダブルス優勝を成し遂げた。
最終結果
1位:にえとの/うめき
2位:Mew2King/VoiD
3位:ADHD/Mr. E
4位:Marss/Pugwest
5-6位:Raptor/Dio, BC Luck/Biddy
7-8位:LAG Chaos/Tokyo, Noe3/Naga's Voice
DX ダブルス
SSB4ダブルス決勝で敗れた悔しさに浸るまもなくこのDXダブルス勝者側決勝の席につくMew2Kingであったが、そんな状況にも慣れている彼はしっかり切り替えて相手のDJ Nintendo/The Moonを3-1で下す。しかし決勝で再び同チームとあたると勝負は一進一退の末フルセットに。DJ NintendoのフォックスがM2Kのシークを1 on 1で破り、こちらのダブルスも2セット目に突入した。さすがのM2Kも疲労の色を隠せず、Jflexも連戦に耐えぬく体力が不足していると見え、結果3-0で勝利したのはDJとMoonのペアであった。
『Get On My Level』で途中棄権して以来大会に出ていなかったArmadaの復帰戦であり(途中棄権したのはEGLXでした。GOMLではLeffenが勝利しています)、同大会で優勝したLeffenと今度こそ戦って欲しいという期待も大きい。開催地はスウェーデンであるがイギリス、ドイツ、オランダなどからも精鋭が集まる国際大会であり、各国の威信を背負った戦いという目で見てみるのも面白いかもしれない。