SSB4 シングルス TOP 16
ベスト16は敗者側から幕を開け、1戦目から緊迫する戦いが繰り広げられる--ある意味で。言わずと知れた王者ZeRoに対するは悪名高いソニック使いWrath、「ガン待ち」というほかない戦法でZeRo(と観衆)を苦しめる。だがZeRoディディーもさすがの忍耐強さでこれを乗り切り、タイムアウトにより1ゲームを落としたものの3-1で勝利しベスト8に王手をかけた。
続いてメキシコのトゥーンリンク使いHyugaとロックマンを操るScAttがぶつかる。今大会HyugaはNairoを下し、ScAttはFOWを下しており、下克上の闘志あふれる2人はお互い一歩もゆずらない。フルセットの激戦を経て、次に駒を進めたのはトゥーンリンクの使い手であった。
VoiDシークがfallnのロゼッタを3-1で倒し、次の試合はにえとの vs sajとなる。昨日ESAMを破った地元フロリダのベヨネッタ使いsajに対しにえとのディディーは1ゲーム目を手堅く制する。だがsajもバナナ転倒にウィッチタイム(下B)を当てるプレイや1.1.5時代をほうふつとさせる空中コンボを決めてくらいつく。不運な自滅も響き勝負は第5ゲームにもつれこむ。ダックハントでのラストストックの戦い、にえとのが崖際でジャンプを消耗したところにsajが猛烈な低空復帰阻止でたたみかけ、にえとのは2-3で惜しくも敗北を喫しベスト8入りを逃す。
様々なキャラを操る多彩さが有名な2人、FalseとANTiが勝者側の1戦目となる。マリオを使うANTiに対しFalseはマルスとルイージを繰り出すが、どちらのキャラも万全の仕上がりには見えずミスも目立ち、ANTiが3-0でFalseを敗者側へと送り込んだ。さらにMr .RシークがNAKATのフォックス/ピカチュウを抑えこみこちらも3-0で終了。
一方でZinotoディディーとLarry Lurrフォックスの試合は熾烈を極める。終点、すま村をZinotoが制し、村と街、プププランドをLarryが制して勝負は終点に戻って第5ゲームへ。Zinotoがバナナ下強横スマで、Larryが空後でそれぞれストックを奪いストックカウントは1-1。そして最後にストックを取ったのはLarryの空中回避を読んだ空上であった。
『Apex 2015』『EVO 2015』『Pound 2016』に続き4度目の対戦となるあばだんごとDabuz、勝ち星では2-1とあばだんごが優勢。前回に引き続きメタナイトでDabuzのロゼッタを迎え撃つあばだんご選手。おそろしく効率的にチコを処理し空上連+上Bコンボの起点を狙いに行くあばだんごであるが、Dabuzも当然対策をしていないわけではない。なるべくステージ端で戦い、空上連の起点を当てられてもステージ外へのベク変でコンボを拒否するDabuzにあばだんごは戦略転換を迫られる。だが最後まで解答を見つけられないあばだんごはかろうじて1ゲームは奪うもののDabuzのロゼッタ/オリマー(あばだんごが勝った次のゲームのみ使用)に1-3で敗北し敗者側に回る。
そして大会は残るベスト8入りを決める敗者側ラウンドへ。Falseシークが他のキャラに比べ良好な仕上がりをみせてsajのベヨネッタ/ピーチを3-1で撃破。続くNAKAT vs HyugaでNAKATはトゥーンリンクのコンボを警戒してかネスを選択して闘う。各ゲーム健闘を見せるNAKATだがどのゲームも最後の一撃を当てるのはHyugaのトゥーンリンク、ストレート勝利でメキシコ代表がベスト8入りを果たす。
予選で敗者側に落とされてから粘りを見せるZeRoの前にLarry Lurrという巨大な壁が立ちはだかる。冷静に忍耐強く機会をうかがうZeRoディディーに対してLarryフォックスはパッションで猛進する。ZeRoを上Bで打ち上げたかと思えばリフメテオ(※これはSSB4の記事である)で地に落とす。さらに最後は低空踏みつけで王者から驚異のストレート勝利をおさめベスト8の地位を得る。ZeRoは参加したSSB4シングルス大会ではじめてのベスト8前での敗退を喫することになる。
続いてあばだんごが最近急激に力を挙げている美しきシーク使いVoiDと対戦する。村と街での1ゲームではあばだんごミュウツーがVoiDシークをきっちり抑えこみ勝利。プププランドでの次のゲームはVoiDがサブのフォックスにキャラに変更し、上B打ち上げ花火で1ゲームを取り返す。だがあばだんごもすぐさま適応し戦場での第3ゲームは2機残しで勝利する。追い詰められたVoiDは終点で再びシークに戻し、ここでは持ち前の美しいプレイスタイルを存分に魅せつける。針(NB)から空上をつなげる巧みな連携であばだんごの2ストック目を奪い、運命の勝負は再びプププランドへ。ここはあばだんごミュウツーのホームグラウンド、上Bエッジキャンセルによる変幻自在の立ち回りと上方向のバースト力(上投げ、上スマ)が光り、彼にベスト8入りを決める大きな勝利をもたらす。
SSB4 シングルス TOP 8
ここまで生き残り、メインステージのボクシングリングに立つことを許されたのはわずかに8名。勝者側にはANTi, Mr. R, Zinoto, Dabuzが、敗者側にはLarry Lurr, あばだんご, False, Hyugaが名を連ねた。
まずリングに上がったのはオランダのスタイリッシュシークMr. Rと「全キャラ使い」の異名を取るANTi。ANTi(ここではマリオ)は容易にバーストへのセットアップを作らせない立ち回りと恐ろしく大胆かつ的を射た読みで非常に高いスマブラの基礎力を魅せつける。Mr. Rも身体に染み付いたシーク操作であらゆる行動を織り交ぜてANTiを惑わすが、3-0でANTiに軍配が上がる。
Zinotoにつづいて登場したのはデータスマブラーDabuz, ノートPCを抱えながらボクシングリングに上がる。ディディーに関するデータには事欠かないはずだが、Zinotoのディディーはそれでは説明できないということだろうか。Zinotoは緩慢な立ち回りで試合をスローダウンさせたかと思えばわずかな間隙をついて急加速、次々とDabuzロゼッタのストックを奪う。不運な自滅も響いて1ゲームを落とすが2-1でZinotoがリーチをかけるとDabuzはX時代のメインで今もサブとして使用するオリマーを繰り出す。Dabuzオリマーがつくりだすピクミンの壁をあと一歩のところで攻略できず、Dabuzが3-2で逆転勝利を果たす。
日本でじっと見守る「大家族」のため(?)闘うあばだんごはLarry Lurrと相対する。上投げと空下メテオでLarry Lurrのフォックスを素早く葬るあばだんごに対しLarryは満を持してドンキーを繰り出す。村と街での第2ゲーム、終始優勢を保つあばだんごミュウツーであるが、ドンキーのほぼ即死投げコンボ、リフティング上投げ空上で2ストックを取られ敗北。だが次のゲームプププランドではまるでそんな隙を与えず、再び空下メテオで地に落として勝利するとLarryはフォックスに回帰。すま村での第4ゲーム、さらにストックカウントは1-1、両者KO%、滾る緊張、息を呑む観衆、そして終幕--あばだんごミュウツーの上投げが刺さりLarry Lurrフォックスは星となる。
敗者側第2戦は敗者側HyugaとFalseの争い。Falseは1ゲーム目シークを当てるがHyugaの巧みな飛び道具使いと非常に精緻に計算されたく近接戦を崩すことができず敗北。続いてマルスを繰り出すがこれもうまくはまらず糸口を見出だせないまま0-2と追い詰められる。ここでMr. Rがセコンドに入り(ここではセコンドは許可されている)助言を与えるとFalseは再びシークを選択してHyugaトゥーンリンクに立ち向かう。だが助言一つで崩せる相手ではないか、3ゲーム目もHyugaが終始圧倒する形でメキシコにまた一つ勝利をもたらした。
ここから先の戦いは言葉で語るのもおこがましい。ぜひその目で彼らの勇姿を見届けて欲しい(力尽きましたすみません...)。
ベスト8動画リスト
波乱に次ぐ波乱で世界を騒然とさせた今大会。これがただの神のきまぐれなのか、それとも新たな秩序なのかはまだわからない。次の超級メジャー大会、『EVO 2016』でその答えはわかるかもしれない。
最終結果
1位:ANTi(マリオ、ディディー、クラウド)
2位:Zinoto(ディディー)
3位:Dabuz(ロゼッタ、オリマー)
4位:あばだんご(ミュウツー、メタナイト、パックマン)
5-6位:Mr. R(シーク), Hyuga(トゥーンリンク)
7-8位:Larry Lurr(フォックス、ドンキー), False(シーク、マルス、ルイージ)
トーナメント表
https://smash.gg/tournament/ceo-2016/brackets/11789/45259/150418
トーナメント表
https://smash.gg/tournament/ceo-2016/brackets/11789/45259/150418
0 件のコメント:
コメントを投稿