2016年6月18日土曜日

『Apex 2016』 1日目 Wii U版 ダブルス他

シリーズ7回目となるスマブラ総合大会『Apex 2016』が開幕し、各タイトルダブルス種目が執り行われた。日本から参戦したにえとの/うめきペアが決勝で難敵Mew2King/VoiDを紙一重で下し見事Wii U版(SSB4)ダブルスで優勝を果たした。64ダブルスはcobr/Star King、DXダブルスはDJ Nintendo/The Moonがそれぞれタイトルを獲得した。

運営組織が一新された『Apex』は今回見違える成長を見せてくれた--会場は確保されていたし、配信開始の遅延も昨年の24時間からなんと3時間に短縮されたのだ。この結果に慢心せず2日目はさらなる向上に努めて欲しい。本当に。

SSB4 ダブルス


日本からの刺客にえとの/うめきが順当にベスト8に駒を進める中、本命と見られていたMew2King/VoiDおよびMarss/Pugwestが早々に敗者側に送られる波乱の展開に。

VoiDペアを敗者側に落としたのはX時代に「最強のディディー」として知られたADHDとこれまたXのトッププレイヤーMr.Eのコンビであった。本作での競技シーンではこれまで際立った功績を挙げていない両名であったが、今大会でそのポテンシャルを遺憾なく発揮し勝者側決勝まで突き進む。

にえとのペアの最初の試練は勝者側準決勝となる。相手は地元トライステート地区のトップランカーコンビMarss/Pugwestを打ち破ったRaptor/Dioペア。すま村での第1ゲーム、Raptorヨッシーのトリッキーな動きに翻弄されたにえとの側は次々ストックを削られ、にえとのが最終ストックで1 on 2(Dioは2ストック)の状況に追い込まれる。にえとのディディーがここからさすがの忍耐力で反撃しRaptorとの1ストック勝負にまで持ち込んだものの最後はこれまた虚を突くRaptorの下Bにより1ゲーム目を落とす。しかしギミックに惑わされ続けるにえとのやうめきではなく、その後は落ち着いた適応を見せて3-1で勝者側決勝へ。

一方敗者側、Marss/Pugwestが息を呑むチームコンボ(と執拗なアピール)を交え容赦なく敵をなぎ倒し敗者側準決勝へ。Raptor/DioがMew2King/Voidと当たるが、集中力の切れが目立ち1ゲームを奪うものの2度めの番狂わせは起こせなかった。

そして勝者側決勝にえとの/うめきvsADHD/Mr. Eが幕を開ける。 ADHD側はADHDディディーがバナナ(下B)や機動力を活かしてステージをコントロールし、Mr .Eマルスが先端の強力なバースト力でキャリーするというゲームプランを確立する。一方にえとの側はなかなか戦い方を見出だせない様子で2ゲームを連取され3ゲーム目もうめきが1 on 2に追い込まれる。しかしMr .Eによる味方を撃墜するオウンゴールがあり1 on 1になるとうめきデイジー(※ピーチ)が巻き返し、パラソル(上B)最終ヒットでついに1ゲームを取り返す。流れが変わりつつある中村と街での第4ゲームは両者譲らずにえとの/Mr. Eの1 on 1となる。緊迫した高%の戦い、バナナによるMr .Eの転倒起き上がりににえとのディディーが下スマを合わせまたもにえとの側がゲームを決める。最終ゲームはADHD側に焦りが見られ、対して落ち着きを保ったにえとの/うめきがディディー横スマ+デイジーパラソルというチームコンボでフルセットを制し決勝に歩みをすすめる。



敗者側準決勝ではMew2King/VoiDとMarss/Pugwestが相対する。MarssとPugwestは固い絆のチームでありトッププレイヤーの即席コンビには負けない、などと考えるのは非常に甘い。Mew2Kingがダブルスにかける思いは人一倍であり、当然今回も万全の備えで臨んでいるはずだ。ゲームが終わるごとに険しい顔で事細かにパートナーに指示を出す彼の姿がそれを物語る。また信頼できるパートナーがいるときの彼のパフォーマンスは凄まじく、今回もそれを存分に魅せつけ、『完勝』という言葉がふさわしい戦いで地元のエースを粉砕した(Marss側も1ゲームは取得している)。その勢いは敗者側決勝vs ADHD/Mr. Eでも衰えることなく、ADHD側のクラウド対策不足も目立ち3-0の勝利でチーム日本との決勝の舞台へ。


波乱もあったとはいえ最後に残ったのはやはりこの2チーム。日本のスマブラ界に2013年64シングルス(貴公子)以来の栄光をもたらすべくにえとの/うめきがM2K/VoiDを勝者側で出迎える。終点での第1ゲームは乗りに乗るVoiD側がなめらかな試合運びで危なげなくチーム日本を下す。M2Kクラウドのチャージを封じる狙いか、第2ゲームでもにえとの側は終点をピックする。うめきの崖空下とディディーの空下でクラウドを早々に潰すことに成功した二人はそこで得たリードを活かしきりゲームカウントは1-1に。日本プレイヤーがあまり慣れていないであろうという想定からか続くゲームM2K/VoiDはライラットクルーズを選択。VoiDシークの華麗な針跳魚(NB+下B)や崖空下による復帰阻止も光り、最後はM2Kの画竜点睛(リミットブレイク下B)がゲームを決める。後のなくなった日本側は第4ゲーム再び終点に戻る。うめきデイジーがにえとのディディーの復帰をパラソルでアシストする並外れたチームワークを見せる場面もあったが、やはりアメリカ側が一枚上手なのか、両者が敗者側となり勝負は運命の2セット目にもつれ込む。

2セット目は再び終点でスタート、ここでまたしてもVoiD側が並外れた個人技と連携をあますところなく魅せつけ完勝を収める。暗雲が漂う中日本側はすま村でアメリカ側に挑むが、この選択が吉と出る。クラウドが移動する足場で安全にチャージできてしまうことから対クラウドでは避けられがちなステージだが、M2Kがチャージに専念する隙を活かしてVoiDに猛攻をしかける事ができたにえとのとうめきがこのゲームを制した。続くライラットクルーズでの第3ゲーム、一進一退の攻防が続くが徐々に日本側がリードを取り、VoiDとの2 on 1で少しヒヤリとする場面もあったがしっかりと勝利、優勝に王手をかける。しかし安々と勝利を明け渡すチームアメリカではなく、ライラットクルーズで1ゲームを奪い返すと勝負はクライマックス、最終セット最終ゲームへ。にえとの/うめきは先程勝利したすま村を選択し、最終戦とは思えないほど落ちついたプレイで力強い立ち上がりを見せる。にえとのを起点としたチームコンボが次々に光り、最後もディディー空上+デイジーパラソルが美しく決まると、日本の刺客がGENESIS 3に続いて北米の地でダブルス優勝を成し遂げた。




最終結果
1位:にえとの/うめき
2位:Mew2King/VoiD
3位:ADHD/Mr. E
4位:Marss/Pugwest
5-6位:Raptor/Dio, BC Luck/Biddy
7-8位:LAG Chaos/Tokyo, Noe3/Naga's Voice

DX ダブルス


SSB4ダブルス決勝で敗れた悔しさに浸るまもなくこのDXダブルス勝者側決勝の席につくMew2Kingであったが、そんな状況にも慣れている彼はしっかり切り替えて相手のDJ Nintendo/The Moonを3-1で下す。しかし決勝で再び同チームとあたると勝負は一進一退の末フルセットに。DJ NintendoのフォックスがM2Kのシークを1 on 1で破り、こちらのダブルスも2セット目に突入した。さすがのM2Kも疲労の色を隠せず、Jflexも連戦に耐えぬく体力が不足していると見え、結果3-0で勝利したのはDJとMoonのペアであった。

日本時間今夜23時からはシングルスがスタートし、こちらも日本勢の活躍から目が離せない。スケジュール等はこちらから。

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